本物の古材(昭和20年以前の木造建築物から取れる建材)と、古材風に加工した新材の違いについて解説しています。
強度の高さで言えば、古民家から取れる本物の古材のほうが優れています。本物の古材は長い年月をかけて自然乾燥しているため、加工を施しただけの新材よりも圧縮強度が高いのが特徴。また、建築物の圧力に引っ張られながら古民家を支え続けてきたため歴史があり、衝撃に強い一面をもっています。
古民家から取れる古材には、70年以上の時を過ごしてきた歴史があります。古材風加工で雰囲気を近づけることはできても、経年変化による唯一無二の傷や色味を持ち合わせているのは本物の古材だけ。高度な木組み技術を実現する「ほぞ穴」、囲炉の煙やすすで燻された味のある「木肌」、表面に残る釿(ちょうな)や曲がりなど、本物の古材だからこそ実現する風合いがあります。
古民家には、木目の美しい「ケヤキ」や「桜」などの広葉樹、水に強い「栗」など、現在は希少性の高い日本の高級木材が使われており、古材として採れるケースがあります。そのため、新材を購入して古材風の加工を施すよりも、本物の古材を購入したほうが高級木材に出会える可能性が高いのです。使用したい樹木がなかなか入手できないときは、古民家から取れる古材を探してみると良いでしょう。
古材と古材風加工の新材とでは、販売価格帯が大きく異なります。古材風加工を施した新材は、端材に傷や色を付けて加工しているものが多いため、比較的リーズナブルな価格で手に入るのが特徴。ヴィンテージ風の家具製作を始め、DIYに向いていると言えるでしょう。
古材は、長い年月をかけて自然乾燥して圧縮強度が上がるため、ずっしりと重く頑丈。また、建築物の圧力によって引っ張られるため、曲がりが生じやすい傾向にあります。それも一つの味ですが、素人が扱うのは非常に難しいもの。古材を使用して設計・建築をする場合は、古材のプロの手を借りたほうが良いでしょう。
対して、古材風の加工を施した新材は曲がりや歪みがほとんどないため、素人でも比較的扱いやすい傾向にあります。
古材風の加工を施した新材と、古民家から取れる本物の古材。どちらにも善し悪しがありますが、安さや入手のしやすさ、扱いやすさ等を重視するなら古材風加工を施した新材を購入するのがおすすめです。
見た目の美しさ、唯一無二の風合い、建物を支える強度など、古材本来の良さを取り入れたい方は、古民家から取れる本物の古材を選ぶのがおすすめです。
もちろん、ご自身の手で古材風にリメイクすることも可能です。
まずは、カンナややすりで新材の角をとり、表面に傷やへこみをつけます。金槌やカンナを使うと傷やへこみをつけやすいでしょう。次にスポンジを使い、ブライワックスを木材の表面へ刷り込むように塗り、ワックスが馴染むまで待ちます。もし色が出すぎてしまった場合は、サンドペーパーを使って色むらを調整すると良いでしょう。
5,000本以上の古材を常備(※1)
構造計算・調達・施工まで対応
1,600件以上の古建具を掲載(※2)
掘り出し物の古建具に出会える
70件以上の造作材を通販(※3)
オンラインで手軽に購入できる
調査対象:Google検索「古材 販売」でヒットしたすべてのページ(計13P)のうち、公式サイトで古材を販売している旨を確認できた44社(2022年10月11日時点)
【選定条件】
山翠舎…44社のうち、構造用古材の取り扱いがあり、古材建築の設計・施工まで手掛けている業者の中でストック本数最多(5,000本以上/※1)
※1:参照元:株式会社山翠舎|2023年1月の独自調査で確認できた公式サイトの古材ストック本数(https://www.sansui-sha.co.jp/aboutkoboku)
ひでしな商店…44社の中で、古建具の商品掲載数最多(1,667件/※2)
※2:参照元:ひでしな商店|2022年10月11日時点の独自調査で確認できた公式サイトの古建具掲載数(https://hideshina.com/shop/)
リビルディングセンタージャパン…44社の中で、オンライン販売している造作材(板古材)の点数最多(71件/※3)
※3:参照元:ReBuilding Center JAPANオンラインストア|2022年10月11日時点の独自調査で確認できたオンラインショップの造作材(板古材)掲載数(https://stores.jp/search?q=板古材&store=rebuildingcenterjp)